ITコーディネータ富山公開セミナー2008
IT コーディネータ制度の普及啓発事業です。
経営者・管理者および一般の方々、ITコーディネータ富山会員、ITCらの参加によるオープンセミナーです。
基調講演では、中部IT経営力大賞奨励賞受賞企業に成功事例をお話しいただきます。社員の気持ちをまとめて力を発揮する事例ですので、業種を問わずご参考になるのではないでしょうか。
その他、経済産業省の施策や金融機関の中小企業支援についてもお聞きできる貴重な機会です。ぜひ、お見逃しなく!!
一般の方は、参加無料 ITコーディネータの方は、有料です。
日時
平成20年8月8日(金) 13:30~17:30
主催
NPO法人ITコーディネータ富山
共催
中部IT経営応援隊富山、富山県商工会連合会、富山商工会議所、高岡商工会議所、富山県中小企業団体中央会、(株)富山県総合情報センター
後援
富山県、(財)富山県新世紀産業機構、(社)富山県情報産業協会、北陸銀行、中小企業金融公庫富山支店、中小企業基盤整備機構北陸支部、北日本新聞社、チューリップテレビ、NPO法人ITコーディネータ協会
内容
基調講演
「社員の気持ちを一つにするしくみ~利益意識を高めるには~」
講師:第一交易株式会社 代表取締役社長 西能 徹 氏
講演 「中小企業の生産性向上と競争力強化に向けて」
講師:経済産業省商務情報政策局情報処理振興課 係長 伊藤 真 氏
講演 「北陸銀行の企業支援」
講師:株式会社北陸銀行 支店部 副部長 大浜 誠 氏
詳しくは申込書をご覧ください。
一般用申込書(PDF形式:378k)はこちら。
ITC用申込書(PDF形式:378k)はこちら。
【終了しました。当日の様子は以下をごらんください。】
平成20年8月8日(金)に、高志会館カルチャー・ホールにおきまして、NPO法人ITコーディネータ富山主催の「ITコーディネータ富山公開セミナー2008」が開催されました。
冒頭におきまして、 NPO法人ITコーディネータ富山 会長 吉田 誠による主催者挨拶と、富山県商工労働部商工企画課長 村田 芳朗氏による来賓挨拶がありました。
続いて、経済産業省商務情報政策局情報処理振興課 係長 伊藤 真氏より、「中小企業の生産性向上と競争力強化に向けて」というテーマで、経済産業省による中小企業のIT経営確立への支援について、IT経営応援隊事業 やITコーディネータの役割も含めて、講演が行われました。「まずは、研修会などに参加してみてください」
と、支援の有効性と活用を訴えていらっしゃいました。
次に 基調講演におきまして、第一交易株式会社 代表取締役社長の西能 徹氏により以下のテーマで講演が行われました。「社員の気持ちを一つにするしくみ ~利益意識を高めるためには~」西能社長から、会社概要、社長就任の経緯、そのころの業況や経営課題についての話の後、第一交易のIT化について説明があ りました。
建設業である第一交易では、実行予算の精度を上げて粗利額を確保するため、「こうえきねっと」と呼ぶ建設業向け基幹システムとグループウェア「ノーツ」を活用し、利益管理を徹底しているそうです。
「こうえきねっと」のデータは、夜間バッジで部門・個人毎に集計され、翌朝にはノーツによって全社員に提供されます。
集計データは、すべて粗利額が一番に最初に出てきます。
これにより、社員は毎日、粗利を意識させられます。 また、会議の仕組みや報償制度でも、粗利を意識した仕事という考え方が社員に徹底されています。
社長は、明確な社長の方針を提示すること、事業計画書を全員で作ること、利益意識を高めることが「経営の好循環サイクルを廻す」ことにつながるとお考えです。
第一交易では、オーケストラ型カリスマ技術集団を目指し、社員が気持ちを一つにして自分自身で未来を変えていく仕組みが出来上がってきているのでしょう。
ここで、山崎プロジェクトリーダーから、組織横断的プロジェクト会議「コスト最適化プロジェクト」について、説明がありました。
この制度は、部門間の連携、教育やコミュニケーションの促進に役立っているとのことです。
この後、西能社長から、NPO法人ITコーディネータ富山 理事 梶野 達也との経営者研修会での出会い、支援を受けるようになった経緯、支援内容について話がありました。
梶野の支援の下、IT経営力大賞 奨励賞を受賞され自信がついたとおっしゃっていました。梶野の強制せず、気づきへ導き変化を促すコンサル方針に満足されているように感じました。
休憩をはさんで、株式会社 北陸銀行 支店部 副部長 大浜 誠氏より、「北陸銀行の企業支援」というテーマで、講演がありました。
北陸銀行では、リレーションシップ・バンキング機能強化の一環として、ビジネス・マッチングに力を入れており、お客様を深く知るように努力し、商談会を開催したりして、お客様に新しいビジネスの機会を提供しているそうです。
引き続き、以下の方々による「パネル・ディスカッション」が開かれました。
パネラー:
- 第一交易株式会社 代表取締役社長 西能 徹氏
- 経済産業省商務情報政策局情報処理振興課 係長 伊藤 真氏
- 第一交易株式会社 代表取締役社長 西能 徹氏
- (株)富山県総合情報センター 代表取締役常務 見崎 透 氏
- NPO法人ITコーディネータ富山 理事 梶野 達也
コーディネータ:
- NPO法人ITコーディネータ富山 会長 吉田 誠
見崎様から、富山におけるIT経営応援隊事務局である(株)富山県総合情報センターの紹介があった後、IT経営応援隊事業である経営者研修会やITコーディネータによる支援についての話になりました。
NPO法人ITコーディネータ富山の吉田が第一交易株式会社の西能様に、経営者研修会の様子や参加された感想について、お伺いしたところ、「突拍子もないことを言って、講師の先生を困らせたと思うが、セミナーの三日間は良かった」と話がありました。
経営者研修会で西能様の講師をし、現在も支援をしているNPO法人ITコーディネータ富山の梶野は、その時の様子について、「西能様は、突飛な経営改革の提案をされたが、経営改革には正解はない。色んな発想が有ってよい」と感想を述べました。
経済産業省の伊藤様も、「経営者研修会に出席したことがあるが、和気あいあいとしており、チャレンジ的な発想ができて有意義だと思う」とコメントを述べられました。
また、ITコーディネータによる支援について、「ITは、現状良ければ使う必要はない。PDCAサイクルを回し、必要になればITを使う。ITコーディネータは、答えは出さないが、最後まで見てくれる。」と、出席者の意見がまとまったと思います。
あっという間の4時間も過ぎ、NPO法人ITコーディネータ富山 副会長 川上 渉が平成20年度「IT経営応援隊」の事業案内を行った後、閉会の挨拶をNPO法人ITコーディネータ富山 副会長 水野 純男が行いました。
今回のセミナーは、折しも北京オリンピック開会式の日に開催されました。政府の月例経済報告で「弱含み」と景気の悪化伝えられるなか、講師や参加者の方々の熱意や熱気が感じられました。