『ITC富山公開セミナー デジタル経営カンファレンス in TOYAMA』 開催報告
2026年2月17日、富山県民共生センターサンフォルテにて「”稼ぐ力”=デジタル×経営~いまこそ変革の時~」と題し、『ITC富山公開セミナー デジタル経営カンファレンス in TOYAMA』を開催いたしました。
会場50名、オンライン80名という多数の方にご参加いただきました。
まず基調講演として、富山大学学術研究部社会科学系教授 唐渡 広志 氏より「デジタルは稼ぐ力を高めるか?~中小企業経営における実証研究の視点から~」と題してご講演いただきました。
唐渡教授は応用計量経済学とデータサイエンスを専門とされており、社会人を対象としたデータサイエンス特別講座を通じて、データに基づく企業経営や社会課題の発見・解決に取り組んでいらっしゃいます。
講演ではデジタル化、デジタライゼーション、DXのそれぞれ説明があり、DXはビジネルモデルの変革と説明がありました。
DXの成否を左右するのは、動的ケイパビリティ(=変化の激しい環境に合わせて企業が自らを作り変えていく能力)であり、動的ケイパビリティは動向を観察し変化を察知する「感知」、変化に対応する細かな行動を起こす「捕捉」、企業内の仕組みや組織文化を変化し定着させる「変容」のプロセスがあり、中でも「捕捉」が重要であるとお話されました。
他にもDXがもたらす副作用として意図したもの、意図せざるもの、望ましいもの、望ましくないものなど事例を交えてご説明いただきました。ポジティブな結果から、少しネガティブな結果までお話いただき、DXを成功に導く道筋として参考になる講演でした。

次に特別講演として、株式会社モンスターラボ エンジニアリングマネージャーの松下 智弘様より「地方DX実現とAIの向き合い方~人材が価値を生む、組織づくり」と題してご講演いただきました。
松下様は富山県内のSIベンダーにて組込みエンジニアとしてキャリアをスタートされ、IoT系の新サービスの立ち上げに際し、アーキテクチャーの設計のみならず、販売戦略の策定、顧客訪問、セミナー開催など新規事業のリリースに必要な工程を幅広く経験されました。
2022年に現在所属されている株式会社モンスターラボに入社され、クライアントのイメージを形に変えられる技術系ITコンサルタントとして活躍されています。
講演では、「稼ぐ力の創出と課題」、「地方DXの実現と向き合い方」、「地方DX×稼ぐ力×AI導入のセオリー」、「業務プロセスにAI導入する事例と重要ポイント」、「人材が価値を生む組織づくり」の5つのテーマについてお話していただきました。
中でも顧客の業務プロセスにAIを導入した事例をご紹介いただき、
保育や介護の業界へ音声メモから文字起こしを行い、日誌を作成する事例
社内Q&AのためのAIチャットボットを構築され教育コストを削減した事例などご紹介いただきました。
また、聴覚に障がいを持たれた方は文字のコミュニケーション能力が高くAIの活用が上手であるとお話がありました。DXやAIの活用が進むことで、これまで活躍が制限される方が本当の人財として価値を生む多様な時代であると感じました。

3つ目のセッションでは「地域で支える”稼ぐ力”」をメインテーマに企業、団体を支援しておられるパネリストの方々をお招きしてパネルディスカッションを行いました。
パネリストは
公益財団法人富山県新世紀産業機構 富山県よろず支援拠点 チーフコーディネーター 中陳 和人様、富山信用金庫 常務理事兼営業推進部長 牧野 収様、先ほどご講演いただいた株式会社モンスターラボ エンジニアリングマネージャーの松下 智弘様、モデレーターは当会会長の吉田 誠が行いました。
「稼ぐ力とは」、「稼げなくなる壁」、「企業、団体の転機となったきっかけ」などのテーマについて、公的機関、金融機関、民間企業それぞれの立場で支援者としての経験やご意見を聞くことができました。

最後に当会の理事で事業委員長の宮川が「NPO法人ITコーディネータ富山」の活動紹介をさせていただきました。
当会では企業支援、経営相談、教育研修のための専門家派遣や講師派遣、ITコーディネータ育成や資格維持のための活動などを行っています。
ご興味のある方はページ上部のお問合せリンクよりお問い合わせください。




