建設業界における電子入札と電子納品の実情
平成17年10月10日
オフィスクリエイション
大野正晴
(1)いよいよ始まった業界再編の波
ご存じの方も多いかもしれない。現在建設業界に於いては「電子入札」「電子納品」という大きな試練が各企業にのしかかっている。国土交通省のおけるそれは既に実運用済みで、「富山県」レベルでは平成19年度から紙による入札は廃止。平成22年度には市町村レベルで完全運用実施計画が「CALSEC地方アクションプログラム(北陸地方版)」にて予定とされている。既に富山市や金沢市ではそれぞれ平成19年、20年より全面運用の予定である。
これら現状に「中小企業」「零細企業」が対応できるかという疑念が私にはある。
公共工事の減少とコストダウン要求により各企業は努力を重ねているが、電子入札・電子納品対応でPCやソフトウエア・デジカメ等を購入する企業側の負担も少なくない。さらにソフトウエアのインストールなど初めての方には大きなハードルが幾つも待ち受けている。導入のハードルを越えたとしても運用において課題も幾つか出てくる。
これから「市町村」レベルに仕組みが広がってくると地元の「中小企業」「零細企業」で対応できない企業は廃業に追い込まれる可能性もあると思われる。
(2)どのように対応すべきか。
しかし、安心していただきたい。最低限デジカメで写真を撮りパソコンに取り込む方法とワードやエクセルの操作が出来ればやれない事はないのである。要は慣れ。早期に触って感じて慣れる事が重要なのである。
仕事で利用すると気構えてしまうのであれば、まずは家族の写真等をデジカメで撮ってパソコンに取り込んでみよう。また、プリンタで印刷してみよう。さらに色補正やトリミング等画像の編集に慣れてみよう。この様に身近な所からはじめればよい。ちょっとした送り状や文章などもワードを使ってみよう。原価管理もノートに手書きではなくエクセルを使ってみよう。また、既に電子入札や電子納品に対応している身近な取引先に色々な情報を聞いても良い。
まだ遠い先だと思っていると、すぐにその時が来てしまう。今から準備をすることをこの場でお勧めしたい。
以上