健康って?
平成18年12月16日
株式会社シーイーシー
竹村 徹也
1.皆さん、健康ですか?
何をもって「健康」って言うのか良く分かりませんが、私は、ご飯もお酒も美味しくいただけているし、充実感を持って仕事も出来ているので、そこそこ健康かなって思っています。私にとって健康って、やりたい事をやるための手段の一つなんですね。
家族を愛し、仕事や遊びやその他色々な事を一生懸命楽しんで、場合によっては野望を燃やし、年を取って、体も頭も言う事を聞かなくなったらポックリ死ぬと言う事が理想だと思っていますので、死ぬまでは健康でいたいのです。
2.健康日本21
実はお国と言うか厚生労働省は、私の理想と同じく、国民が病気をしないで、バリバリ働き、沢山遊んで、長生きし、最期はポックリ死ねためにはどうしたらよいかを検討しています。もっとも国民の幸せの為と言うより、働く事により税収が増え、遊ぶ事で消費が増え、病気にかからないことで医療費が減るので国庫が助かるという理由であり、保障とか年金とか、老後や弱者を余り省みていないので、これで国家かと疑いたくなるのですが、とりあえず私の理想を実現する為には要チェックです。
最近「メタボリック・シンドローム」ってよく聞きませんか?直訳すると「代謝症候群」。内臓脂肪の蓄積によりさまざまな病態が引き起こされやすくなった状態を言うそうです。この「さまざまな病態」は糖尿病や高血圧、高脂血症等の病気で「生活習慣病」とも言われています。
現在厚生労働省が進めているのは、生活習慣病の削減を狙い「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」という生活習慣病対策です。ちなみにスローガンは「内臓脂肪 減らして防ぐ 生活習慣病」だそうです。
生活習慣病は、予備軍・有病者の定義が明確に定められいるため、健康診断の結果により、それそれの対象群に対して、診断結果の分析・保健指導の実施を行う事を健康保険組合に対して義務化しています。
3.生活習慣病の予防
生活習慣病なんて、私は大丈夫って思っていませんか。40歳~74歳では、男性で2人に1人、女性では5人に1人(国民の3人に1人)が生活習慣病の有病者かその予備軍です。
この予備軍って、今は未だ発病(糖尿病や高血圧、高脂血症等の発病)していませんが、現状の生活習慣(食生活や体を動かさない生活等)を改善しなかったら、間違いなく近い将来に発病するという事です。厚生労働省による予備軍・有病者の定義基準は、
①ウエスト 男性≧85cm 女性≧90cm
②上記に加え、下記の条件のうち1項目が当てはまれば「予備軍」、2項目以上で「有病者」。
- 高脂血症(高トリグリセリド血症≧150mg/dL、低HDLコレステロール血症<40mg/dLのいずれか又は両方)
- 高血圧(収縮期血圧≧130mmHg、拡張期血圧≧85mmHgのいずれか又は両方)
- 高血糖(空腹時高血糖≧110mg/dL)
となっています。何故女性のウエストが90cmで男性が85cmなのか!とか、身長を考慮しないで一律の値は意味が無いとか、色々各医療学会でも論議を呼んでいますが、これを読んでいるあなた!ウエストは85cm未満ですか?
血症・血圧・血糖を適正に保つ為には、医師からの所見等が必要であり、私がどうこう言えませんが、先ずウェスト(と言うより内臓脂肪)を減らす事から始めましょう。この場合、単にダイエットと思わないでください。生活の習慣を変えるという意識を持つという事が大事なのです。
4.最期に
ITコーディネータの立場から付け加えるならば、企業経営者の皆様とその従業員は、それぞれの企業の宝です。働き盛りの年齢に生活習慣病の為パフォーマンスを発揮できない事は、皆様やその従業員のみならず会社、社会の損失です。リスクマネジメントととらえて、生活習慣病の予防を組織だってマネジメントしませんか。私は医療情報技師であり医療情報学会の会員ですので、健康保険組合を含めてお手伝いできると思っています。
最期に一番大事な生活習慣の改善策を1つ。「美食を減らしなさい」。生活習慣病の主原因は1日の総摂取カロリーが多すぎるのです。量を減らす必要はありませんので、バブル以前の昭和(料理の鉄人が流行る前)の食事に戻りましょう!