ITコーディネータプロセスで調達コストを1000万円削減
事例の概要
協和マシン株式会社様では、情報システムの問題点を解決するため、ITコーディネータと相談し、『システムを再構築』することにした。
ITコーディネータプロセスに従った『システムの調達手順』を実行し、当初想定した調達コストを1000万円削減した。
会社概要
協和マシン株式会社
富山県高岡市戸出春日795
代表取締役社長 吉田 宏朗
事業概要
板金用NCベンダー、ドリルタップ加工機 、精密金型、自動組立機
FA専用機及びシステムの企画設計、製作、販売、修理
主要取引先
(株)アマダ、(株)アマダマシニックス、三協アルミニウム工業(株)
資本金
3,000万円
売上高
10億6,000万円
1. 富山県新世紀産業機構(中小企業支援センター)への相談
吉田社長が、情報システムの問題点について、新世紀産業機構に相談をしたところ、
専門家派遣事業を活用してITコーディネータの支援を受けてはどうか、という提案があった。
2. 現状の調査
『生産管理システムと請求・支払システムが分断されていた』(別々に導入したためだが、なんと、使用しているデータベースの種類も違っていた)
大きなFA機器を製作しているため、1つの物件でも見積書、生産指示書、納品書が、それぞれ複数枚になっている。原価管理・請求管理をする上で、お互いの突合せチェックをするにあたり、『システムの分断』が大きなネックになっていた。
3. あるべき姿を描く
データの分断が大きなネックになっているため、データを中心としたあるべき姿を描いてみた。(To-Be版 DFD)
ここに至り、システムの思想・設計を大きく変更する必要性が明確になり、『システムの再構築』をする方針を固めた。
4. システムの提案依頼
システムベンダーさんから提案を受けるため、RFP(提案依頼書)を作成した。
現状業務の流れ、目指すべき流れ、盛り込んでほしい機能、提案してほしい項目、希望するスケジュール、提案の手続き などをまとめた。
ベンダーさん2社を選定し、提案の依頼を行った。
同時に、ベンダーさんの評価シートも作成した。
5. 提案の受付、交渉、決定
ベンダーさんから提案を受けたが、あまりにも、コストの差が大きかった。
各ベンダーさんとも、理解不足の部分があると思い、個別に交渉を行った。
交渉の結果、機能面の単純化、開発手法の変更などにより、更にコストダウンできることが分かった。
8名のベンダー評価会議を経て、ベンダーさんの選定を行った。
所感
結果的に、当初想定していた調達金額より、1000万円のコスト削減となった。
現在は、協和マシン様、ベンダーさん、ITコーディネータの3者でシステム化の打合せに入っている。
支援したITコーディネータのプロフィール
川上 渉
ITコーディネータ富山 副会長
有限会社 オフィスケイ
代表取締役
経歴:
・システムエンジニア、経営コンサルタントを経て、平成11年に独立。
・平成14年 ITコーディネータ補に認定、平成15年 ITコーディネータに昇格。
(2007/09/11寄稿)