楽しい仕事のやり方
平成18年11月15日
I.S.K有限会社
梶野 達也
個人ブログ:ITコーディネータのひとりごと
先日NHKのプロフェッショナルという番組でローソンの新浪社長を追いかけていました。
なんでも、ブルーのイメージが定着しているローソンのイメージを打破する戦略を展開中とか。
それはさて置き、司会の方とのこんなやりとりがありました。
司会: | 社長は、強力な指導力を発揮されるのかと思ったら、ボトムアップなんですね。 |
社長: | いや、逆に基本はトップダウンです。 経営の意思は、社長がトップダウンで示さないと誰もついてきてくれません。 意思を示したら、やり方は部下に任せます。 そうしないと、面白くないでしょ?やり方まで上から押し付けられたら。 戦略を示すのが社長の仕事でやり方まで口出しするのは、社長の仕事ではないと僕は思ってます。 |
大体こんなようなやりとりでした。
日頃、私がご縁あってご支援させていただく経営者や社員の方々には常々申し上げていることなので、大変うれしく感じました。
逆に経営の意思をトップダウンしない社長、仕事のやり方まで指示を待っている従業員。
かなり多く目にする光景です。
遡って20年ほど前、当時私が勤めていた会社は大変面白い会社でした。
その当時からインタネット時代を見越してコンテンツ制作をやっていた、大変に先見の明がある会社でした。
トップの意思は明確で、まだビジネスモデルも単純明快だが参入障壁の高いものでした。
こういう会社で働く従業員は楽です。
何をすれば会社が儲かり、何をすれば自分に還ってくるかが明確です。
そんな会社では、とんでもないことが起こります。
毎晩、プロジェクト会議が自主開催されたのです。
自主開催とはどういうものか。
残業手当なしでタイムカードを押した後に集まる、強制されない会議です。
発起人(プロジェクトリーダー)が必要なメンバーに声をかけ、賛同したメンバーが集まります。
マーケティング、コンピュータ技術、宣伝などの担当者が集まり、次々ヒットコンテンツを生み出していきます。事務の女子社員が生んだヒットもありました。
プロジェクトは、毎週役員会議にプレゼンし、毎月新ヒットコンテンツを生み出していきました。当然、毎月右肩上がりに売上・利益は伸びていきます。
どうですか?楽しそうな会社でしょう?
その会社がどうなったか。
社会情勢の急変にビジネスモデルが対応できず、急転直下解散となりました。
しかし、多くのメンバーがその後経営者となり、活躍しています。
中には、一部上場企業を作ったもの、その会社の現社長、他にも株式公開企業の社長もいます。
当時の経験が生きていることは間違いありません。